BLOG 【かえる日和】

軽トラから、今を推し量る

弊社の営業車に新しく軽トラが加わりました。

というか、もともと所有していた軽トラの年式がだいぶ古くなり、このまま維持してゆく事はもはや趣味の領域では?
と感じ始めていたので、泣く泣く手放すことにした、という事が経緯です。

この入れ替え劇については割とマニアックな話も含まれていますので、ここで話し始めると話がこんがらかってしまいそうなのでまたの機会に。

さて、軽トラとはご存じの方もいらっしゃるかとは思いますが、日本の独自規格である軽自動車のカテゴリーにあるトラックであります。
小型トラックとして世界的に見てもなかなかの小型サイズ、
そしてそのサイズでも高速道路を走れるものとしては他に類を見ないものではないかと思います。

その日本オリジナルの、日本で作られ、日本のみで販売されているこの車が新車でも中古でも手に入りにくい状態が続いているとの事なのです。

軽自動車の中でも特に軽トラックは中古市場になかなか出てこない印象があるのですが、それもそのはず。
新車価格が圧倒的に安い。そして早い?便利!
エアコンもなにも付いていないモデルに限りますが、おおよそ60~70万円台で購入できてしまいます。
一旦手に入れてしまうとよっぽどの事がなければ手元に置いておきたい一台ですね。

私も前に所有していたものは中古で購入したとはいえ、初年度登録が昭和63年なので、33年前の車を大事に乗っていたのですね。

ああ、いけません。
軽トラの話になると熱くなって脱線してしまいます。

さて、軽トラが手に入りにくくなっている状況とは、ずばり需要に対して供給が追いついていないからなのですが、
その原因が販売価格にあるのではと私は感じています。

現在、メーカーでは生産調整しているという事を伝え聞いていますが、原因としては部品が正常に供給されていないから、だそうです。
その部品はおそらく、安く東南アジアで生産されているものと推測されるのですが、実はすでに車に限らずあまり表立っていない色々なものが生産調整に入っています。
私の扱う建築材料もその余波を受けています。

一部は出荷量を調整したり供給をとめたりしているようですが、価格がガツンと上がった商品もあります。

そこで、価格を上げてでも安定供給を図るものと生産調整をして供給をとめるものとの差は何だろうと考えてみました。

前者は明快です。いわゆる需要と供給の関係であって、調達コストがかさんで出荷額に影響が出ても需要がそれを受け入れるからなのでしょう。
後者のものはおそらくですが、色々な手を打つ余裕がないくらい安く売ってしまっているという事なのではないでしょうか。
これは私の推測の域を超えていませんので、専門家には一蹴されてしまうかもですが、まあだいたいあっているのでは?

安くしないとだめ、と云う想いが売る側にも買う側にも同じ価値観が共有されていて、しかもそれ以外の情報が薄い。
つまり価格を上げることが市場的に許されていない、そういう空気感に支配されてしまっている。という事もあるのではと思うのですが、本当のところはどうでしょうね。

私が手に入れた軽トラは、中古です。しかも前年までの相場からして1.3倍くらい高くなっている印象があります。
でもあまり高い気がしなかったのは私が価格以上の価値や魅力を感じていたからで、むしろ得をした感さえあります。

軽トラのすごさ、みたいな事に感じ入っている私のような人間は少数派かも知れませんが、世界の市場では軽トラの希少性が認められつつあるという話も聞きます。
そういう場所では高い値段で取引されている事でしょう。

ものの価値って売る人の発信力とか買う人の情報量でも変わるのかもしれないな、と思った出来事でした。

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